目次
なぜなぜ分析が苦手だった私がChatGPTを使うようになった話
品質不具合が発生すると、避けて通れないのが「なぜなぜ分析」です。
製造業で働いている方なら、
- なぜが3回目くらいで止まる
- 本当にその原因で合っているのかわからない
- 報告書の締切が近いのに考えがまとまらない
そんな経験があるのではないでしょうか。
品質不具合は単なる不良品の発生で終わる話ではありません。
場合によっては生産遅延や顧客への影響につながり、重大なケースでは操業停止に発展する可能性もあります。
そのため、発生した事象をできるだけ早く分析し、真の原因を突き止めて再発防止策を実施することが重要です。
私も製造業の管理職として品質不具合対応を行う中で、なぜなぜ分析に時間を取られることがよくありました。
特に困るのが、「何も思いつかない状態」です。
実際には原因があるはずなのに、頭の中だけで考えていると視点が偏り、分析が前に進まないことがあります。
そこで試したのがChatGPTです。
もちろん、ChatGPTに原因を決めてもらうわけではありません。
私が使っているのは、「抜けている視点がないか確認するための壁打ち相手」としての使い方です。
実際に使ってみると、ゼロから考える時間が減り、なぜなぜ分析のスタートがかなり楽になりました。
この記事では、私が品質不具合対応で実際に行っているChatGPTの活用方法と、使う際の注意点を紹介します。

ChatGPT導入前のなぜなぜ分析

私は以前、なぜなぜ分析を一人で考えていました。
例えば塗装剥がれが発生した場合、
- なぜ塗装が剥がれたのか
- 密着性が不足していたから
- なぜ密着性が不足していたのか
- 前処理が不十分だったから
- なぜ前処理が不十分だったのか
- 作業者が十分に洗浄していなかったから
ここまでは出てきます。
しかし、その先になると手が止まります。
本当に作業者の問題なのか。
設備側に問題はなかったのか。
洗浄剤や材料に問題はなかったのか。
手順書は適切だったのか。
考えているうちに何が正しいのかわからなくなります。
結果として分析に時間がかかり、報告書作成も遅れてしまうことがありました。
結果として分析に時間がかかり、報告書作成も遅れてしまうことがありました。
私は品質不具合の報告書作成にもChatGPTを活用しています。詳しくはこちらの記事で紹介しています。
▶品質不具合対応でChatGPTが意外と役立った話|報告書と手順書作成を時短
さらに上司や関係部署から、
「もっと深掘りできないか」
と言われてやり直しになることもありました。
実際にChatGPTで行っている方法

私が行っている方法はとてもシンプルです。
発生した事象をChatGPTに入力し、原因候補を整理してもらいます。
例えば、
入力例
塗装検査で塗装剥がれが発生した。
製造業の品質改善活動を想定し、人・設備・方法・材料の観点から原因候補を整理してください。
すると、
- 前処理不足
- 脱脂不足
- 洗浄剤の劣化
- 乾燥条件不適切
- 塗装条件不適切
- 設備異常
- 作業手順未遵守
- 教育不足
などの候補が出てきます。
ここで重要なのは、ChatGPTの回答をそのまま採用しないことです。
私は回答を見ながら、
「この視点は抜けていたな」
「設備側も確認してみよう」
という使い方をしています。
つまり原因を決めるのではなく、考えるためのヒントをもらう感覚です。
ChatGPTを使って変わったこと

なぜなぜ分析のスタートが早くなった
以前は白紙の状態から考えていました。
今は原因候補のたたき台があるため、分析を始めるまでの時間が短くなりました。
原因候補の漏れが減った
人だけで考えていると人的要因ばかりに目が向きます。
しかし実際には、
- 人
- 設備
- 方法
- 材料
など複数の視点があります。
ChatGPTを使うことで視野が広がり、確認すべきポイントが増えました。
報告書作成が楽になった
原因分析の方向性が整理されるため、その後の報告書作成もスムーズになります。
私は以前の記事で報告書作成や会議資料作成にもChatGPTを活用していますが、なぜなぜ分析との相性も良いと感じています。
▶【実体験】トラブル報告資料をChatGPTで時短してみた|製造業管理職の活用法
ChatGPTを使う際の注意点
AIが出した原因を正解と思わない
ChatGPTはもっともらしい回答を返します。
しかし、それが正しいとは限りません。
必ず現場確認を行い、事実に基づいて判断する必要があります。
現物・現場・現実を優先する
品質改善の基本は現場確認です。
現物を確認し、実際に何が起きたのかを把握することが最優先です。
ChatGPTは補助ツールとして使うべきだと思います。
機密情報は入力しない
会社名
顧客名
製品名
図面情報
などは入力しないように注意しましょう。
私も実際に使う際は内容を抽象化しています。
私の結論
なぜなぜ分析はAIに任せるものではありません。
しかし、
「原因候補を整理する」
「抜けている視点を探す」
という用途であれば非常に役立ちます。
私自身、品質不具合対応の中で活用していますが、考え始めるまでの時間は確実に短くなりました。
もし、
- なぜなぜ分析で手が止まる
- 深掘りが苦手
- 原因候補が思いつかない
という方は、一度ChatGPTを壁打ち相手として使ってみるのも良いと思います。
最終的に判断するのは人ですが、考えるきっかけを作るツールとしては十分活用できると感じています。
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まとめ
品質不具合が発生した際、なぜなぜ分析は避けて通れません。
しかし、一人で考えていると視点が偏ったり、途中で手が止まったりすることがあります。
そんな時にChatGPTを壁打ち相手として活用すると、原因候補の整理や視点の洗い出しがしやすくなります。
もちろん最終判断は現場確認が前提ですが、分析を進めるきっかけとしては非常に便利です。
私自身も品質不具合対応の中で活用しており、今では業務効率化に欠かせないツールの一つになっています。